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表参道より

【ダウンのメンテナンス】

write. 2021.04.20 Tue

【ダウンのメンテナンス】

そろそろキャンプウェアも衣替えですね。

ハイロフト(厚手)のダウンも不要になり(つい最近持って行かなくて泣きを見ましたが...)クローゼットの奥にしまい込む時期です。

しかし、なんでも永く使用するためにやはりメンテナンスは欠かせませんので、しまい込む前に是非一度お手入れしてあげて下さい。

基本的にはダウンも"水洗い"というメンテナンスは必要です(表生地などにより一部例外あり)

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なんで水洗いが必要なのか?

ダウンというのは、着用しているうちに羽毛自体が様々な汚れを吸収してしまいます。

汚れの種類は様々ですが、人間の皮脂とか脂分とか外気の汚れなどそういったものです。

羽毛が汚れを吸収すると、本来フワッとした羽毛がしぼんでしまい暖かい空気を溜め込みにくくなってしまいます。

何年も経ったダウンがペシャンコになってしまう原因はここにもあります。

このような羽毛の汚れを落とすにはやはり水洗いが効果的なのです。

ということで、お家でダウン洗ってみませんか。

「えー、お洗濯難しいんでしょー?」って思う方が沢山いると思いますが、意外とできちゃうんです。

勿論、クリーニング屋さんに持ち込んでもOK

大手のクリーニング屋さんはダウンの洗濯も慣れているでしょうし「ダウンの水洗い」と伝えればスムーズに事は運ぶと思われます。

でも、せっかくだから好きなギアのお手入れは自分でしたいじゃないですか。

スノーピークのダウンはだいたい洗えます。

お持ちのウェア、一度洗濯表示をご確認ください。

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一例ですが、これはFRダウンの洗濯表示タグです。

ここから読み取るに「手洗い」「漂白NG」「乾燥機低温」「アイロンNG」「ドライクリーニングNG」ですね。

はい、水洗いは出来るということです。

ということで、ダウンの水洗いに関してのお話。

すいません、前置きが長くなりましたがここからが本題でして、ちょっと長くなりますがどうぞお付き合いください(汗

「私が自宅でダウンを洗う方法」

まずはダウンを裏返しにします。

ダウンの表生地は断熱性や中綿を守るために生地もしっかりして密度のある生地が採用されているのが一般的です。

逆に裏地は身体に効率よく暖を伝えるため、最小限の薄さです。

ですので、水洗いする際もしっかり水が浸透するために裏返しにすることをお奨めします。

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そして、ファスナーやボタンの類を全て閉めたら軽く畳みます。

私は畳んだらちょうど良いサイズの洗濯ネットに入れます(入れなくても良いです、理由は後ほど)

ファスナーやボタンが開けっ放しだと、洗う段階で生地の他の箇所を痛めてしまう可能性もあり型崩れの原因ともなりますので、必ず全て閉めてあげて下さい。

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大きな桶、浴槽などに水を溜めます。

私は洗濯槽を使います、そしてそのまま洗濯機にすすぎだけ担当して貰います。

ですので洗濯ネットに入れるわけです。

水を深めに溜めて(水温は30度以下推奨です)洗剤を溶きます。ダウン洗浄用の洗剤推奨ですが、市販の中性洗剤でおしゃれ着洗いのエマ〇ルなどを少し薄めに溶いてもOKです。

柔軟剤や漂白剤の入った強力な洗剤はNGですのでお気を付けください。

洗濯槽に水が溜まったらネットに入れたダウンを
沈めて揉み洗いします。

念入りに優しく揉み洗いしてあげましょう。

あまりガシガシ擦ると中の羽毛が痛むので、優しくお願いします。

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そして洗ったらすずぎます。

何度か水を張り替えて洗剤残りがないように、しっかりすすいで下さい。

私はここだけ洗濯機のお願いしてます(あくまで自己責任で)※弱水流のおしゃれ着洗い指定

すすぎ終わったら軽く押し絞って水気を切ります。

その後はタオルで包み押しながら更に水気を取っていきます。ぶんぶん回したり、ギュウギュウ絞ったりしないで下さい。

ですので、洗濯機での脱水はNGです。

一方でドラム式の乾燥機はOKです、低温で乾燥機にかけるのが一番ダウンをフワッと仕上げることが出来ます。

※必ず洗濯表示タグで乾燥機OKかどうか確認

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自然乾燥させる場合、バスタオルなどを敷いてその上に平干しします。

陰干し/平干し必須です。

ダウンが濡れている間に吊るし干しをしてしまうと、重力でダウンが下に溜まり塊になりがちですのでお奨めできません。

ちょっと我慢して部屋の暖房をつけます(なので、本格的に暑くなる前にお洗濯することをお奨めします)サーキュレーターなどで風を送ってあげると尚良いです。

薄いダウンなら何とかなりますが、ハイロフトなダウンは科学の力を駆使しましょう(汗

ダウンに偏りが見られる場合は軽く叩きながらほぐしてあげます。

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たまに裏返したりしながら両面をまんべんなく乾かします。

湿気が飛んで、ダウンのフワッと感が戻ったら最後は少し外で吊るして風通ししてあげると良いです。

そうすることでダウンの湿気を更にきれいに飛ばすことができます。

ただし、日向での長時間干しは生地のダメージにも繋がりますのでお気を付けください。

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ここまでずっとダウンは裏返しのままで
OKです。

ハイ!

こんな感じで、ダウンは軽やかに復活します。

※もちろん経年劣化も多少はありますが...

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最後はクリアケースなどに軽く畳んで乾燥剤を入れて収納します。

枚数詰め込んで圧迫すると羽毛につぶれ癖が付いてしまうので、できるだけフワッと感を保つことを意識しましょう。

一年中吊るしておくのもダウンが下に溜まりやすくなる(特にハイロフトなものは)のであまりお奨めしません。

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これが私の衣替えのルーティーンです。

こうやってダウンを定期的にメンテナンスしてあげることで、より良い状態で永くお使い頂くことができます。

良いダウンだからこそずっと大切にしてあげたいですよね。

あと、オンシーズン中のワンポイントアドバイス。

シーズン中も何度か着用したら、同じ要領で裏返しにして吊るして風通しするとダウンのフワッと感を保てます。

暖房の効いた屋内でも構いません、湿気を効率よく飛ばすために裏返すのがポイントです。

人間は冬でも汗をかきます、そしてその湿気をダウンは吸っているのです。

そんな頻繁にお洗濯はできませんし、風通しだけは意識してあげて下さい。

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日々のちょっとしたメンテナンスでダウンはより永く快適に着用して頂けます。

とまぁ...長々と書いてしまいましたが、ダウンを想う気持ちが大切だということです(笑

何か気になったことがあれば、店舗公式LINEInstagramなどでお問い合わせ下さい。

ご清覧ありがとうございました。

表参道店/鳥越